ベトナム留学日記

ベトナムに留学しています

日本語センターの問題点

こんにちは。

月曜日、スピーキングの中間テストがありました。ベトナム語の敬語のテストでした。ひとり10分くらいの短いテストだったのですが、問題のシチュエーションに合った敬語を言えなくて、先生にめちゃくちゃ呆れられました・・・。反省。

明日はリスニングの中間テストがあります。はやすぎて、なかなか聞き取れませんが、呆れられないようにしたいところです。

 

そんなテスト前日に何を書くかというと・・・

今働かせてもらっている日本語センターについてです。もうすぐ「勉強会」という名の各先生へのダメだし大会があるので、自分の中でも何が問題なのかをここで整理したいと思います。

日本語センターとは?

私がアルバイトしているのは、実習生を日本へ送り出す研修機関です。ハノイにはこのような研修機関がたくさんあるのですが、私が行っているところは、かなり大規模なセンターで、研修生が400人ほどいるところです。研修生は全員センター内の寮に住まなければいけません。研修生は、月曜日~金曜日までは朝から晩まで、土曜日は午前中、日本語を勉強しています。日曜日は授業は休みですが、門限は早く(確か夜6時)、本当に過酷な環境だと思います。毎月末は5日間連続で休みになります。そのときに研修生は一斉に実家へ帰ります。

早い人で半年、長い人で1年間センターで日本語を勉強し、日本へ飛ばされます。その後、日本の「労働組合」で、3か月間、その土地の方言や、仕事の専門用語について勉強をし、会社に入ります。

研修生は基本的に授業を休んではいけません。実家が遠くても、勝手に実家に帰ることは許されません。一番えらい先生の許可がとれたら、休んでも大丈夫ですが…なかなかとることは難しいみたいです。

これだけ読むと厳しい印象を受けますが、ときどき「ゲームショウ」という文化祭のようなものがあります。ゲームショウではクラス対抗の日本に関係する出し物(日本の歌を歌ったり、ビニールで作った和服のファッションショーをしたり…)や、クラスの代表者の日本語スピーチコンテスト、日本語のゲームなどなど、内容は盛りだくさんで、テレビさえ見ることも許されない研修生にとって、またとない娯楽です。

まだ会ったことはないのですが、日本人の営業担当の方がいるらしく、その人が日本でいろんなところから、どんどん契約をとってきてくれるため、ものすごいスピードで成長しているセンターみたいです。

ときどき、日本からお客様が訪問、見学に来ます。私の授業を見て回ることもあります。そのときはとっても緊張して、手が震えるほどです。

私の待遇は送り迎えつきで、お給料も3時間で50万ドンもらっているので、めちゃめちゃいいですが…ベトナム人の先生についてはよくわかりません。

日本語センターの問題点

では、本題に入ります。

  1. 教師の不足
  2. 事務管理能力の低さ
  3. 設備の悪さ

で、書いていきます。

教師の不足

今、ベトナム(ハノイだけかも???)では空前の日本語ブームです。多くの人が「日本が好きだ」「日本語を勉強したい」「日本に行きたい」と口をそろえて言います。タクシーの運転手さんでさえ「俺に日本語教えてくれ」と言ってきます。

理由はさまざまです。「マンガが好き」という人もいれば、「日本に行けばお金持ちになれる、家族を助けられる」と信じている人もいます。

この状況に目をつけたのが、大学で日本語を勉強してきた人&日本でかつて研修生として働いてきた人たち。お金になると思ったのでしょうね。彼らは、ハノイに自分の日本語センターをたくさん作りました。日本語センターで働く教師の大多数は、大学で日本語を学ぶ学生です。

以上のことからお分かりかと思いますが、日本語センターの数と、日本語教師の数が全く見合っていません。先生のアルバイトをする学生たちは、待遇のいいほう、いいほうへと流れます。私のアルバイト先では、ベトナム人の先生たちへの待遇が悪いのか、人間関係の問題なのか、みんなどんどんやめていきます。

(ちなみに、日本語がめちゃくちゃ上手な人たちは、日本語教師よりも割のいい、翻訳や通訳の仕事をします。なので、日本語教師の質はとてもいいとは言えません)

日本人の先生も不足しています。アルバイトとしてなら待遇はいいですが、このお給料だけでは生活できないと思います。現地の日系企業で現地採用として働いた方がよっぽどいいです。

日本人の日本語教師として、日本で働くためには、海外での教えた経験がないとなかなか難しいらしく、そのために需要のあるベトナムに来ている人もいるようです。あとは、旅行気分で1年間海外に住みたいから…という理由で日本語教師をやっている人もいます。

私のセンターでは、クラスの数に対して先生の数が見合っていないため、あるクラスは突然自習になったり、1人の先生が同時に進度の異なる2クラスを教えることがあるそうです。

そんな状態であるということを社長は最近知ったらしく、アルバイトの学生たちに、もっと働いてほしいとお願いしているみたいですが…自分たちの勉強もあるし、なかなかアルバイトばっかりしていられませんよね。

事務管理能力の低さ

一番やばいのがこれ。普通の日本語センターにはスケジュールがあります。「○月○日は○○先生が第○課を教える」といったものです。普通、ありますよね。

それがこのセンターにはないんです。センターに行った日に、「今日はあなたは○○クラスね、あ、やっぱり○○クラス」とめちゃくちゃ適当なんです。まず、そのクラスがどこまで進んでいるのかがわからないので、授業の準備ができません。また、前の授業で研修生たちがどこまで勉強したかもよくわからないまま授業が始まります。

なぜこんなことが起こっているかというと・・・単純にスケジュールを作る人がいないからです。

前回の勉強会で「あなたの授業は工夫が足りません。もっと工夫してください。」と指摘されたので「スケジュールを作ってください。」とお願いしました。しかし「今は先生が足りないので、事務の人も先生をしているんです。忙しくて作ることができません」と言われました。全然納得できません。

ベトナム人の学生アルバイトに、「スケジュールなしに、どうやって授業してるの」と聞きました。

「教室に入ってから、学生にどこまで進んでいるか聞いてから授業を考えてる」

え~・・・。それでいいのか・・・。がっかりです。

設備の悪さ

これはしょうがない話ですが、教室のつくりは細長く、壁は薄く、机は小さいため、集中して勉強するのは大変だと思います。400人くらいいるのに、トイレは3つくらいしかないし、休み時間も落ち着けません。私が浪人のとき通っていた予備校とは大違いです。

 

 

 

他にも言いたいことはたくさんあります。唯一良かったなと思うのは、ベトナムの会社でベトナム人のもとで働くと、声を上げない限り、日本人は本当にいいように使われるだけなんだなということが心から実感できたことです。ベトナム語がわからないと、相手にされないし…。つらいですが、次の勉強会もなんとか乗り切りたいと思います・・・。その前に明日のテスト・・・はあ。